進級が遅いとスイミングに向いていない? 遅れる原因と家庭でできる対処法

同じクラスの子はどんどん進級するのに、うちの子はいつまでたっても同じワッペンのまま……。

「うちの子はスイミングに向いていないのでは?」

なんて不安に感じることもあると思います。だからといって、上達しないうちに見切りをつけるのはまだ早いですよ!

この記事では、進級が遅れてしまう原因と、上達しないときに家庭でできる対処法について解説していきます。

1.進級が遅いのはスイミングスクールが原因?

進級テストの日は親御さんもどことなく緊張してしまいますよね。きっとテストを受けるお子さんも、そわそわしていることと思います。

そして、意気込んでプールに向かったのに、テストに落ちてしまって何だかガッカリ……お友達が進級していたりするとなおさらです。

このようなシーンに遭遇すると、なかには「うちの子はできているのに、コーチにきちんと評価してもらえていない」と考える親御さんもいらっしゃいますが、実際のところはどうなのでしょうか?

進級の判断基準

スイミングスクールのコーチは何を基準に判断をしているか、その判断基準をまとめると、以下の2点になります。

  1. テスト本番で評価項目をクリアできるか
  2. 普段の練習で上達している様子が見えるか
  1. テスト本番で評価項目をクリアできるか
    評価項目の内容をテスト本番ですべてクリアすることを基準としています。
    評価項目はスイミングスクールごとにホームページに開示されています。
    【クロールの習い始めのクラスの例】
      ☑ 肘を伸ばして腕を回せているか
      ☑ 腕を回しながらキックを打つことができているか

  2. 普段の練習で上達している様子がみえるか
    担当コーチが普段の練習の中で「できている」と判断すれば、進級させることがあります。
    普段は大勢に混ざって練習していますが、テストでは一人で挑むことになります。
    一人ぼっちだと思うと、余計な力が入ってしまうもの。
    「落ち着けばできる」ことが普段の練習でわかっていれば、進級させることがあります。

コーチの判断基準は上記の通りですが、進級のしやすさはスイミングスクールの教育方針によって変わってきます。

教育方針はおおむね「しっかりと基礎を固めた上で進級させる」、「だいたいできていれば進級させる」、「つまづきやすい項目だけはしっかり固めた上で進級させる」のいずれかに分けられます。

つまづきやすい項目

つまづきやすい項目の代表としては、以下の4項目があげられます。

  • 蹴伸び
  • 25mクロール
  • 平泳ぎキック
  • バタフライ

これらの項目は、基礎がしっかりできていないと進級してもその先で苦労してしまうため、厳しめに判断されることがあります。

進級が遅い原因は、このようにスイミングスクールの判断基準にあるとも言えますが、目的は泳法を習得することですので、少しくらい遅れをとっても気にする必要はありません。

遅れをとっていたとしても、毎回の練習を休まず、素直に、一生懸命取り組む姿勢があれば、自然と泳法は習得できていくものです。

『みんなの水泳手帳』MEMO

進級の評価基準が開示されていない場合は、スクールに尋ねると個別に開示してもらえます。

2.進級が遅いことによるメリット・デメリット

それでは、思うように進級が進まない場合、どのような影響が考えられるでしょうか?

進級が遅いことによる影響はデメリットだけでなく、逆にメリットもあるんですよ。ここでは、そのメリット・デメリットの両方についてお伝えしていきます。

進級が遅いことによるメリット

  • 基礎がしっかりと身につく
  • 進級後の伸びが早い

大きなメリットとしては、繰り返し練習することで基礎をしっかり身につけられること。基礎が身につかないまま進級すると、新しい課題を習得する段階で、またしてもつまづきます。

例えば、クロールの「息継ぎ」や、平泳ぎのコンビネーションなど。初期段階で繰り返し行う蹴伸びの練習などは、単純でつまらない練習に見えますが、ゆくゆくは全種目の習得時に影響する、とても大事な練習だったりします。

したがって、習得に多少時間がかかったとしても、しっかりと身につけることができれば、その後のレベルアップやほかの泳ぎを習得する段階で、必ず役に立ちます。

「蹴伸びでつまづいたけどクロールは泳げた」、「背面キックは苦手だけどうつ伏せ種目は得意」など、どこか一ヶ所でつまづいたけれど、その課題をクリアできたらとんとん拍子で進んでいった、というのはよくある話です。

進級が遅いことによるデメリット

  • モチベーションが下がりやすい
  • 進級が遅れるぶん月謝がかかる

問題は、どうしても子供自身のモチベーションが下がりやすくなってしまうことです。

10歳前後の子供の成長は、やる気によって大きく左右されることがよくありますので、ぜひご家族でサポートしてあげてください。

また、コーチもがんばっている子供には「なんとか合格させてあげたい」と気にかけているものです。

『みんなの水泳手帳』MEMO

独自の判断でコーチに進級を要求する行為は、子供のためにならないと心得ましょう。

3.進級が遅い場合の対処法

「基礎が大事であることはわかるけれど、なかなか進級できないでいるのはやっぱりつらい」
「進級できないのなら、月謝がもったいないからやめたほうがいいのでは?」
というのが、親の立場での本音ですよね。

でも、ちょっと待ってください。進級が遅くても、やめる前に家族がサポートできることはたくさんあるんですよ。

大切なのは子供のモチベーションを維持すること。以下では、その対処法についてお伝えしていきます。

家庭でできるモチベーション維持3つの対処法

以下に、子供のモチベーションを維持する、家庭でできる3つの対処法をお伝えします。

  1. 挑戦したことを評価する
    (相対評価ではなく絶対評価)
  2. 小さな目標を毎回設定する
    (目標の細分化)
  3. 練習するたびに「できた!」を増やす
    (成功体験の積み重ね)
  1. 挑戦したことを評価する
    (相対評価ではなく絶対評価)
    早く進級することではなく、泳法をきちんと習得することが目的であることを再認識します。
    誰かと比較して評価するのではなく、子供自身の小さな成長を褒めてあげてください。
    誤)「〇〇君より上手にできていたね」
    正)「できなかった〇〇ができるようになったね」

  2. 小さな目標を毎回設定する
    (目標の細分化)

    進級テストがプレッシャーになっている場合は、毎回の練習ごとに目標を立てます。
    立てる目標はコーチのアドバイスはもちろん、保護者が見て感じることでもOKです。
    ポイントは、1つだけにすること。クリアできてから、次の目標を立てましょう。
    2回連続でクリアできなかった場合は、目標を変えます。

  3. 練習するたびに「できた!」を増やす
    (成功体験の積み重ね)
    どんな小さなことでも「できた!」という成功体験を積み重ねて、自信を高めてあげます。
    人間の「脳」は「自分はできる」と思いこむことによって、できることが増えていきます。
    目標の繰り越しを2回以上しない理由は、成功体験を積み重ねを優先するためです。
    「何ができたか」よりも「できた」こと自体にフォーカスし、質より量を重視します。

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通う時間(曜日)を変える

その他の対処法としては、スイミングスクールに通う時間(曜日)を変えてみる、という方法も有効です。

同じ曜日の同じ時間のクラスに通っていると、コーチも同じはずです。そこで、通う曜日を変え、コーチが変わることで今までと違う視点で指導してもらえる可能性があります。

カリキュラムが同じでも、指導経験・競技経験・子育て経験など、コーチ個人のもつバックボーンが子供への接し方に影響を及ぼすことは当然のことです。同じスイミングスクールでも担当コーチが変わることで、壁を超えやすくなるかもしれません。

スイミングスクールを変える

最終手段は、スイミングスクールを変えるという方法です。もし、通っているスイミングスクールに馴染めないのであれば、思いきってスイミングスクールを変えてみるのも一つの方法です。

スイミングスクールを変えたとたん上達し始めるようになったり、反対にこれまで通っていたスイミングスクールの良さに気づく場合もあります。

夏休みや春休みなどの期間には、ほとんどのスイミングスクールで「短期教室」が行われています。スイミングスクールを変えることを検討する際は、休会制度を利用し、他のスイミングスクールとの相性をみてから判断することをお勧めします。

スイミングスクールを短期教室から始めよう! その内容をチラ見!

スイミングスクールをやめる

場合によってはやめる決断をしたほうがよいこともあります。

ただし、その場合でも安易なやめ方をするのではなく、その後のプラスになる「やめどき」を検討しましょう。

スイミングスクールのやめどきは? そのタイミングを考える

4.まとめ

今回の記事では、進級が遅れてしまう原因と、上達しないときに家庭でできる対処法について解説いたしました。

少しつまづいても、進級が遅くなっても気にすることはありません。進級に時間をかけるのは、その後のステップでつまづかないように、基礎をしっかり固める必要があるからです。

何はともあれ、泳ぐことを楽しめるようになることが一番!

家庭でプレッシャーを感じることがないように、ママ・パパも肩の力を抜いてくださいね。そして、子供と一緒に上達する気持ちで、寄り添ってあげられるといいですね。