水いぼでもスイミングスクールに行っていいの?

スイミングスクールに通う子供がかかりやすい水いぼ。最初は気にかけるほどではなかったのに、気が付けばいつの間にか体中に広がっていた……というケースもあります。

ところでこの水いぼ、実はウイルスによって感染する「伝染病」ということをご存知でしょうか?

この記事では、水いぼの正体と感染するメカニズム、主な治療法、そして水いぼができてもスイミングスクールには行ってもよいのかどうかについて解説します。

1.そもそも水いぼとは何か

水いぼの正体

水いぼは「伝染性軟属腫」と呼ばれるいぼの一種です。水いぼはウイルスによって感染するため、皮膚の免疫機能が弱い乳幼児が多く感染しやすく、主に手足やおなか、わきの下といった体のやわらかい部分によくできます。

大人に感染することはあまりありませんが、抵抗力が落ちていたり「肌のバリア機能」が低下しているときには感染する可能性があります。

できたばかりの水いぼは1mm程度の小さな半球状で、色は皮膚と同じですが表面に光沢があり、中心にくぼみがあるのが特徴です。痛みやかゆみを感じることはほとんどありませんが、放っておくと5mm程度の大きさにまで成長します。

水いぼの感染経路

水いぼの中にはおかゆのような白くて水っぽい塊が入っています。この塊にはウイルスが含まれているため、水いぼをひっかいてしまうと塊の付着した部分や、ひっかいた指で触った部分にも水いぼができ、体のあちこちに水いぼが広がってしまうことがあります。

兄弟間や幼稚園、小学校といった小さなコミュニティ内で水いぼが流行することがあります。これは水いぼのウイルスが、タオル・ビート板・浮き輪などを介して広がるためです。

ただし、プールの水を介して感染するということはありません。なお、水いぼの潜伏期間は2〜7週間であり、感染時期の特定をすることは難しいとされています。

水いぼは肌のバリア機能が低下していると感染しやすくなるため、感染を防ぐには肌を健康な状態に保っておくことが大切です。

特にアトピーなどで皮膚が乾燥し、かきむしることによって傷などができていたり、日焼けによって皮膚のバリア機能が低下しているときは要注意。また、プールから上がったらきちんと「保湿」をしておきましょう。

2.水いぼができてしまったときの対処法

完治するまでに要する期間

水いぼは6〜7ケ月で自然治癒し、90%以上は1年以内に完治するため放置しておいても問題はありません。

ただし、ひっかいて体中に広がってしまう恐れがある場合や、すぐに治療をしたいという場合は「皮膚科」に相談しましょう。

水いぼの治療法

皮膚科による水いぼの治療法としては、「特殊なピンセット」を使って中のウイルスごとむしり取るという方法が一般的です。

短期間で確実に治療することができ、傷跡も残りにくいのですが、むしり取る際に激痛を伴うため、子供によっては恐怖心を植え付けてしまう可能性があります。

最近では痛みを和らげるための「局所麻酔テープ」を保険適用で使用できる病院もあるため、事前に確認をしておくとよいでしょう。

ピンセットでむしり取る以外にも、「液体窒素」で水いぼをウイルスごと壊死させる方法や、いぼに効く漢方薬を服用する方法もあります。

それぞれの治療にメリット・デメリットがあるため、医師と相談して最適な治療法を選ぶことが大切です。

3.水いぼに感染してプールに入るときのガイドラインと最低限の利用マナー

それでは、水いぼができてしまったときに、スイミングスクールに行くことは避けたほうがよいのでしょうか?

厚生労働省のガイドラインによると、「水いぼがプールの水を介して感染することはないため、プールに入っても問題はない」と記されています。

別添1 具体的な感染症と主な対策(特に注意すべき感染症)

主な感染経路は皮膚と皮膚の直接接触による接触感染である。伝染性軟属腫(水いぼ)を左右から押すと、中央から白色の粥かゆ状の物質が排出される。この中にウイルスが含まれている。
プールの水では感染しないので、プールに入っても構わない。タオル、浮輪、ビート板等を介して感染する場合もある。接触後に症状が出るまで2~7週間かかるといわれており、感染時期の特定は難しい。

引用:保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)-厚生労働省

ただし、タオルやビート板、浮き輪などを介して感染する恐れがあるため、以下の実践が推奨されています。

道具の共用を避ける
プールの後はシャワーで体をきれいに洗う

スイミングスクールによっては、水いぼができてしまった場合に、プールの使用を禁止することがあります。その理由は、他の利用者への「配慮」によるものです。

したがって、水いぼができてしまった場合は、まずスイミングスクールへ利用の相談をするようにしましょう。

プールに入ることができる場合でも、最低限のマナーとして、
他の利用者やプールスタッフに水いぼをうつさないようにする配慮
は必要です。

水いぼをひっかいてやぶれてしまっているときは、プールに入ることを控えたほうが無難ですし、水いぼがやぶれていない場合でも、何かの拍子にやぶれることは十分ありえますので、ばんそうこうなどで保護することを忘れずに。

4.まとめ

今回の記事では、水いぼの正体と感染するメカニズム、主な治療法、そして水いぼができたときにスイミングスクールへ行ってもよいのかどうかについて解説をしてきました。

水いぼは痛みやかゆみといった症状がなく、自然治癒するものですが、皮膚の接触やタオルなどを介して広がるウイルス感染症です。

感染した場合は、自己判断をせずに皮膚科の医師に治療が必要なのか、またスイミングスクールへはしばらく休んだほうがいいのか、その場合は振替や休会ができるのかを相談しましょう。

また、水いぼはしっかりと肌のケアをしておくことで防ぐことができるものです。プールから上がったらシャワーで体をきれいに洗い流し、清潔なタオルで拭き、きちんと保湿することで感染リスクを下げることが大切です。